2023年3月4日
Continuous Integration
PagerDutyインシデント管理ツールをHarnessと統合して、CI/CDパイプラインイベントを明確に把握する方法を学びます。
Harnessを使用したインシデント管理のためのPagerDuty通知の設定
今日、どの組織でも、システムを安定稼働させるためにエンジニアチームが懸命に働いており、その人たちは必ず発生するインシデントに対処するためのプロセスを構築しなければなりません。最高の開発者とサイト信頼性エンジニア(SRE)がいる場合でも、これらのインシデントの管理と対処には時間と労力がかかります。ただし、どんな場合とも同じように、適切なツールと戦略があれば、インシデント管理ははるかに簡単に管理できます。全ての組織が必要とするものは、最高のインシデント管理ツールと統合された最高の継続的インテグレーションと、継続的デリバリー(CI/CD)プラットフォームの組み合わせです。
チームが常にアラートやインシデントに追い付くのに苦労していると感じているITの専門家は、インシデント管理がチームの主な摩擦点であると感じるかもしれません。この記事では、インシデント管理ツールであるPagerDutyをHarnessと統合して、CI/CD パイプラインイベントを明確に把握する方法をご紹介します。
インシデント管理は、サービスの可用性に影響を与えるインシデントを特定し、調査し、解決するプロセスです。インシデント管理プロセスは、監視ツールからのアラートや、運用スタッフによる手動検出をトリガーとする障害やイベントで開始されます。インシデントマネージャーは、問題の深刻度、影響を受けるユーザー、解決にかかる時間に基づいて対応方法を決定する前に、顧客とビジネスへの影響を評価します。インシデント管理は、DevOpsの大事なコンポーネントです。これはインシデントに対応し、事業運営への影響を軽減するための手順を網羅するものです。
C/CDパイプラインは、ソフト開発プロセスを管理するために実行される一連のステップです。これには、自動化されたテスト、CI、デプロイが含まれます。パイプラインは、コードが開発され本番にデプロイされるまでの時間を短縮することを目的としています。CI/CDパイプラインのどこかにインシデント管理を設定することで、インシデントを監視し、すぐに通知を受けることができるため、パイプラインが完成するのです。
インシデント管理は、組織がシステムとやサービスの可用性と信頼性とセキュリティーを維持するために重要です。インシデントを迅速に特定して解決することで、各組織はインシデントによるダウンタイ ムを最小限に抑えこみ、顧客のニーズと期待に応え続けることができます。インシデント管理は、問題やインシデントをタイムリーに効率的かつ費用対効果の高い方法で確実に解決するのに役立つため、DevOps戦略の成功に不可欠なものです。
インシデント管理は開発者だけでなく、セキュリティーチームがセキュリティーとコンプライアンスを強化して、セキュリティーギャップを埋めながら作業するのに役立ちます。さらに、アプリケーションやサービスのエラーやシャットダウンを監視します。インシデント管理ツールは、何かがダウンした場合に担当チームメンバーにアラートを送ります。そして、チームで決定した一連のポリシーに沿って、問題のアプリケーションやサービスを直ちに復旧します。ですからCI/CDパイプラインにはインシデント管理ツールが不可欠なのです。
成功するインシデント管理戦略には、自動化、コラボレーション、コミュニケーションツールが必要です。またインシデント管理は、サービスの中断や障害にできるだけ迅速かつ効率的に対応し、解決し、文書化することで構成されています。インシデントは、ソフトの小さな不具合から大規模 なシステム停止までさまざまであり、システムの安定性と安全性を確保するためには、綿密な戦略が必要です。
インシデント管理に適切な戦略を導入することで、DevOpsチームは問題を把握し、サービスの継続性を確保できます。またDevOpsチームは、あらゆるインシデントに迅速かつ効率的に対応し、システムの安定性と安全性を維持できます。インシデント管理を導入することで、エンジニアリング組織は多額の費用を節約し、ストレスの多い状況を回避できるのです。
インシデント管理戦略を示す例として、4つの大まかな手順を次に示します。
これは、インシデント管理戦略の内容を示す簡単な例です。実際には、サービスレベル保証(SLA)、サービスレベル目標(SLO)、サービスレベル指標(SLI)、エラーバジェットに基づいてアプローチを調整する必要があります。
PagerDutyは、クラウドベースのITインシデント管理ツールであり、組織全体のインシデントの通知と対応の調整に役立ちます。では、PagerDutyの機能とメリットの一部をご紹介します。
このチュートリアルでは、パイプラインの実行中にインシデントが検出された場合にPagerDuty アラートを送信する方法をご紹介します。
開発者がGitHubなどのソースコントロール管理(SCM)システムにコードをコミットすると、CI/CDツールがコードをビルドし、構成ミス、バグ、または脆弱性がないかテストします。その後、コードはKubernetesなどのターゲット環境にデプロイされます。ここでは、デプロイに失敗したときに、パイプラインがPagerDutyに通知して、開発者とさらなる対策を講じる担当チームに警告するように、アラートの通知を設定します。
Harnessは、コードのクローニングから継続的インテグレーション、ターゲット環境へのデプロイ、責任者へのアラートまで、このセットアップ全体の中心的存在です。