2023年6月9日
ニュース
本日、新しいモジュールであるInternal Developer Portalのベータ版のリリースを発表できることをうれしく思います。IDPは、開発者がソフトウェアを作成、 管理、探索するための場所です。詳細については、ブログをお読みください。
2022年10月、お客様向けにBackstage-Harness統合をスタートしたとき、私たちはInternal Developer Portalを独自に構築しているお客様と話し始めました。数カ月が経過した頃、彼らの多くは、IDPを一から構築する際にPlatform Engineeringチームが経験する苦労や、ホスティングや運用面の自己管理について不満を漏らしていました。IDPがあらゆる場所で利用されるようになるというトレンドがある一方で、私たちは、顧客がこの旅で直面している課題を無視することはできませんでした。IDPを成功させるには、Backstageのような人気のあるオープンソースプロジェクトを使用する場合でも、初期のProof of Conceptを得るために3~5人のエンジニアを投入する必要があります。サービスオンボーディングパイプライン、ユーザーとグループの管理、アクセスコントロール、シークレット管理、監査証跡など、企業の基本的な機能をセットアップするには、かなりの労力を要します。Harness IDPでは、これらの機能はプラットフォームの中核部分であり、すぐに使えるようになっています。
今日、私たちは、IDPを必要としながらも、それを自分で管理したり、よい代替品を見つけるのは困難で、コストと時間がかかると考える一握りのお客様とともにBeta版を使用できることを誇りに思っています。当社のIDP は、開発者ポータルを構築するための事実上のプラットフォームであるBackstageを利用しています。私たちはソフトウェアを構築してくれたコミュニティーに感謝し、前進する上で上流への貢献に全力を尽くします。
しかし、そもそも、IDPとは何なのでしょうか?どのような問題を解決するものなのでしょうか?Harness IDPはどのような機能を備えて いるのでしょうか?
まず、問題点から説明しましょう。痛みは開発者のオンボーディングの初日から始まります。開発者がコードをコミット、ビルド、テストしながら、機能を本番環境に導入するプロセスを学習するには、あまりにも多くの時間とチケットが多すぎます。たとえ経験豊富なエンジニアであっても、簡単にはいきません。昨今のクラウドベース、分散型、マイクロサービス環境では、全てのソフトウェアの依存関係や、開発からテスト、本番環境へと変更をデプロイする必要があるたびに起こることを手動で追跡することは困難です。ほとんどの組織は、ソフトウェアスタックのさまざまなレイヤーにわたって、インフラ(クラウドVM、Kubernetes、データベースなど)、フレームワーク(コード、API、サーバーレスなど)、ツール(CI/CD、セキュリティースキャナー、モニタリングなど)を複雑に組み合わせて使用しています。このような社内のテクノロジーの迷路は、不必要なオーバーヘッドを生み、労力を重複させ、開発者の生産性を低下させます。その結果、開発者は認知的なオーバーヘッドを管理するために、本質的でない仕事をすることになります。開発者の生産性と幸福のためには、障害となるものを取り除く必要があり、ツールの複雑さは障害の1つです。
では、Harness IDPを使って、これらの問題をどう解決していこうとしているのかを見ていき ましょう。
あなたの会社の開発者が新しいサービスを作成するのにどれくらいの時間がかかりますか?私たちは数日、数週間、数カ月など、さまざまな答えを聞いてきました。自動化や標準化の欠如が、テクノロジー選択の断片化を招いています。チーム間の依存関係もあり、迅速なイノベーションが非常に困難になります。
Harness IDPでは、開発者として、プラットフォームエンジニアリングが設定したいくつかの詳細を送信することで、新しいバックエンド・サービス、API、ウェブサイトを作成できます。一方、プラットフォームエンジニアは、Harness Pipeline Studioでパイプラインを作成することにより、サービスのオンボーディングを調整できます。
開発者は、機能の作成という得意分野に集中し、プラットフォームエンジニアは、ソフトウェアテンプレートの作成、プロセスの自動化、標準の適用に集中できるのです。
朝起きて、ビルド、デプロイ、アラート、エラーなど、実行中のソフトウェアについて知る必要のある全ての情報を1つのページで知ることができる世界を想像してみてください。また、他のチームが所有するサービスを利用したい場合、その依存関係、ドキュメント、APIリファレンス、所有者情報など、多くの情報を得られるのです。
Harness IDPを使うと、マークダウンで書かれた全ての技術ドキュメントが、カタログ内のソフトウェア ホームページのすぐ横で利用できるようになります。docs-like-codeのアプローチにより、ドキュメントはコードと同じように扱われ、コードと並行して存在し、エンジニアによって同じPull Requestで更新されます。また、他の開発者がどこにも行かずにドキュメントを見つけるのにも役立ちます。
また、ドキュメントだけでなく、登録した全てのソフトウェア コンポーネントにわたってSearch機能を利用できるため、必要なものをすぐに見つけることができます。これは「うわさドリブンの開発」よりもはるかに優れていますね。通常は、#engineering-help チャンネルで質問をして、一握りの人が気付いて答えてくれるのを待つことになります。
Backstageが最高の開発者ポータルプラットフォームである最大の理由は、そのプラグインアーキテクチャーです。マーケットプレースでは、Backstageをサードパーティープロバイダーと統合し、ポータルを強化する何百ものプラグインが入手可能です。私たちは独自のプラグインを構築し、有効にして使えるBackstageプラグインの厳選されたリストと統合しました。
Harness IDPは現在、限られたお客様にのみ提供しています。私たちは、お客様と密接に連携し、デベロッパーポータルに適したユースケースをさらに進化させたいと考えています。デモをご希望の方は、こちらのお問い合わせからご連絡ください。詳細については、開発者ハブのドキュメントをご確認ください。
この記事はHarness社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。